権力集中型では世代交代がおきにくい

いわゆるワンマン経営者が経営を担う企業では、世代交代がおき
にくいでしょう。
理由は、ひとりの傑出した人間の能力だけで企業が成長していく
からです。
部下は、経営者の指示に従うだけで考えることをしなくなり、経
営者以外は手足として動くことに専念します。
その結果、経営者以外の人間が考えることをしなくなり、責任感
がきわめて希薄になります。

私がみてきた企業だけでも少なからずそのような企業がありまし
た。
現在は、ほとんど存在しなくなりました。
もちろん、中には優秀だといわれる部下もいたようですが、大体
ワンマン経営者から去っていくことが多いようです。

一代で大企業を創業した人の能力を否定するつもりはありません
が、その能力が企業の組織化を阻むことにもなります。
そのような偉大な経営者からみれば、すべての人材が能力不足に
映るでしょう。

これが極まったのが、日本電産ではないでしょうか。
ことここに至っては、経営者が亡くなられること以外経営体制を
抜本的に変えることは不可能ではないでしょうか。
しかし、それまでのひずみがでてくるのも致し方ないこでしょう
う。

創業系でもソニー、京セラなどとの違いをみておく必要がありそ
うです。

強烈な創業経営者

日本電産の永守さん、ソフトバンクの孫さん、ユニクロの柳井さ
んなどの強烈、猛烈型経営者は、後継者はできないと、私は考え
ています。
どのような経営者を連れてきても、所詮、サラリーマン経営者だ
からです。
創業期の経営次元が違いすぎます。

私が考える経営とは、普通の人間たちで普通以上の成果を出すた
めの仕組み、すなわち経営管理だと、考えています。
だからこそ、経営管理の仕組みを多くの従業員が体得する必要が
あります。

ソニーの創業者は、猛烈、強烈型でなく技術集中型と経営管理型
といえそうです。
もっとも、トップの下には強烈、猛烈タイプの部下がいたようで
すが。。。
ナンバー2には、このようなタイプが必要なのかもわかりません。
話を聞いただけで私はついていけないと思いました。
強烈の一言。

日本電産、ソフトバンク、ユニクロは、創業者がいなくなったと
き、どのように変化するかをみておく必要があるでしょう。
このタイプは、衰退する場合、現状を維持できる場合と二つのタ
イプにわかれそうな気がします。

退任する関さんも、孫さんが連れてきた役員を退任させたときの
ように相応な退職報酬を出してあげるようであればよいのですが、
無能のように放り出されただけでは浮かばれません。

この手のタイプの経営者と仕事をするには、かなりの覚悟がいる
のでしょうか。
私では、日本電産の社員も務まらいでしょう。