中途採用から経験者採用へ名称統一?

私の最初の転職は中途採用者でしたが、決して経験者ではありま
せんでした。
転職支援会社から、その年齢で営業職から総務、人事などへの転
職は経験がないので無理ですよ、と面談で言われました。

そのようなこを気にしないでやっていくのが、私流ですが、さす
がに、面談後、新橋でみた夕日は一生忘れません。
夕日だけがやけに大きくみえてまわりは暗闇のようだったでしょ
うか。

それでもがんばりぬいてソニー子会社へ入社したのは幸運の一言。
勿論、このときの募集広告に掲載されていた文言は「中途採用」
でした。
その後、経験者採用と中途採用の二通りの募集文言が書かれてき
たようですが、中途採用者の場合、経験不問と但し書きが書かれ
ていますから経験がなくとも採用されるチャンスがあります。

経験者採用となれば、一定の経験が必須になるでしょう。
当然、中途採用より狭い範囲の募集になります。
このような採用ができるのは、大手企業などに限定されると思わ
れます。
中小企業では、余程専門性が高い部署でなければ人が足りなけれ
ば、未経験でも採用していきますから中途採用ということになる
のでしょうか。

私から言わせれば、30代前半までであれば、営業から管理部門、
また反対に管理部門から営業職などは行き来できる範疇です。
問題意識が高い人ほど、多くのチャレンジをするものです。
そのような機会が減ることは、少なからず課題がでてくいるでし
ょう。

狭い経験と専門タイプだけの転職者では、企業が活性化されるこ
とはありません。
もっとも、効率はよくなるでしょう。
果たして効率化だけの先に、企業の将来はあるのでしょうか。
現在おかれている社会は、無題の効用といったある種の余裕があ
る部分をそぎ落としています。
そのことは、別の意味で企業内に硬直化した状態を生み出してい
るとも思われます。

私はデジタル化で物事を効率化することに大賛成ですが、こと人
に関しては違った側面でみています。
人間そのものが効率化に馴染まない。
もともと、非効率な存在ではないでしょうか。

だからこそ、効率化と非効率化という相反する要素が存在するの
が社会というところではないでしょうか。
そのほかに時間軸という尺度もあります。

所詮、不合理な人間が作る社会など、思わぬところに落とし穴で
しょう。
あまり多くのことに線引きをすぎてしまうことに疑問をもってし
まう今日この頃です。

人間は、そもそもしなやかな存在ではないでしょうか。