企業運営に不変なものはない

随分前からジョブ型人事制度という言葉はありましたが、最近、
また目にするようになったような気がします。
日本の人事制度は、欧米から数年、数十年?遅れて導入されるケ
ースが多いのですが、だいたいコンサルなどの影響を受けながら
制度変更がおこなわれていくようです。

日本らしくひとつの企業が導入すると右に倣え方式でしょうか。
有名企業をターゲットにすれば、日本企業ではどのような制度も、
比較的導入が進みます。

日本型、欧米型という前に企業における制度は、企業自身の課題
に基づいて構築されていくものです。
むしろ、いろいろな制度があるほうが健全ではないでしょうか。
小さな企業と大企業では、その運営方法はまったく違います。
大企業でもかなりの差があるでしょう。

私は欧米型、日本型というようなカテゴリーわけする必要がなく、
企業のおかれた状況に応じて柔軟に制度を作り変えればよい、と
考えています。
その意味では、ソニーは日本型と欧米型を柔軟に取り入れていた
と思われます。
もっとも、企業に在籍する経営者や社員が意識していたかどうか
は別ですが。。。
私が子会社へ在籍していた時代、1990年代は、ソニー本社の人た
ちと気さくに話ができる環境があり、大企業らしくない姿でした。

おそらく東京通信工業時代における井深さんや盛田さんのマネジ
メントが、そのような独自性ある環境を創出した、と考えていま
す。
このような経営環境をつくることは、意識していない分むずかし
いものになるでしょう。
理由は、人間の本質にかかわる部分になるからです。

このような経験は、私にとって貴重なものとなりました。