社風を作るのは誰か

企業にはそれぞれに独自の社風がありますが、社風を作るのは誰
かと言えば、答えはだいたい「経営者(社長)」ということにな
るでしょう。
やはり多くの影響力がある点で経営者が社風に影響する力は大で
すが、よくみていくと、そればかりではありません。
中小企業の中には、社員が社風を生み出すところがあります。

社員とて人間ですから強い発信力をもっている人や仕事の成績が
よい人のような立場は、案外、社風を作る力として影響するもの
です。
当然ですが、人間がすることですから良い影響もあれば悪い影響
も、どちらも社風に影響します。

経営者は会社が置かれた立場から自分が信じる方向へ社風を作り
あげようとします。
意識的にするしないにかかわらず社風ができあがっていきます。
社員は、そのような影響を受けながら自分の立ち位置を決め、発
言をします。

社風を変えるということは非常にむずかしいことです。
私程度の人間ではなかなか変えることができませんが、それでも
小企業であれば少しくらい影響力がもてます。
理由は、人間は本来学ぶという意欲をもっているからです。
座学だけではありません。
仕事の実践を通して協同で作業するれば、私が発言することが間
違っておらず結果がでるからでしょう。

このような実践から少しづつ社風が変わります。
社風が変わるとは、社員の人たちの発言内容と行動が変わってい
くことです。
小さな企業ほど人が成長する種があるともいえるのかもわかりま
せん。

小が大を倒せるのは、このような地道なことを繰り返し繰り返し
実戦することです。

社長の経営能力とは?

かっぱ寿司の社長が不正競争防止法違反で逮捕されるとは、この
国の経営者の法規範意識の低さにはあきれるばかりです。
結論からすれば、自分の身を肥やすという人間の存在です。
若いときから社長をやっていたようですが、どのようなプロセス
を経て経営者になったのか、と思ってしまいます。

経営者として転職すれば、業績向上は必達すべき目標なのでしょ
うが、他社の原価データを違法に取得しての業績向上では、経営
能力を疑われてもしかたないところです。

若い経営者が結構でてきていますが、今一つぱっとしない原因に
は共通するなにかがあるような気がしています。
やはり、経営の基本がないのかもわかりません。
原理原則や基本がない経営能力では、企業の成長はないというこ
とだと、私は考えています。
勿論、私のような評論家よりは実践しているだけすばらしいこと
なのですが。。。

私程度のサラリーマン生活者だったものからみても、驚くべきこ
とが頻発する経営に、この国はどのようになっていくのだろうか
と、ふっと考えてしまいます。

経営とは、足元を固めて基本に忠実にやっていくことが、まず原
理原則でしょうか。
このような脆弱な経営が露呈するときは、付加価値型経営へ舵を
切るチャンスでもあります。

消費者はよくみています。
価格以外にもよい商品を並べていけば、また、特徴ある商品を開
発すれば売上を上げていくことは可能でしょう。
身近な消費者の声に耳を傾ける努力は、これまで以上に重要でし
ょう。

企業をなんとなく成長させる経営者

私が在籍していた企業でそれほど大きくはありませ
んでしたが、その後、着実に成長している企業があ
ります。
この経営者、私はあることで尊敬しておりませんが、
私が想像していた以上に企業を成長させています。

私のような者の意見具申でもよく聞く方でした。
意見を取り入れてマネジメントバイアウトをしたり、
増資の提案をすれば、すぐに対応したりと、よく決
断し実行するタイプでした。

私が退社してからのことはまったくわかりませんが、
その後の様子をHPからみると、企業は間違いなく
成長しています。

私などがいなくなった後、入れ替わるように採用し
た人材の意見を取り入れていると、考えています。
それほどよく他人の意見に耳を傾ける方でした。
だからこそ、尊敬はできませんが、企業は成長して
いるのだと思います。

私が在籍した企業の中では、なかなかめずらしい経
営者だったと思います。
経営者のまわりにも良い人材が多かったように記憶
します。
おそらくですが、聞く耳をもたれる方には、よい人
が集うということでしょうか。
それでは、またいっしょに仕事をしたいか、と聞か
れれば、答えはNOなのですが。。。