私が住むエリアでは、例年ならこの時期に稲刈がはじまっていま
すが、今年のような天候不順では稲の生育も厳しいようです。
気候の変化は、いろいろなものに影響しますが、この地でわかり
やすいのは稲作でしょうか。
4月下旬から田植えがはじまり、8月下旬から9月上旬の稲刈り
までが稲作の季節になります。
もっとも、私の記憶にある稲刈りは10月ごろで、稲は眩いばかり
の黄金色に輝いていますが、この地では稲刈りがはやいためか、
黄金色に輝く稲を見ることができません。
記憶の中にある風景と違和感があるのは、そのような状況だから
だと思われます。
9月下旬から10月上旬、地方へ旅行へいくと稲が黄金色に輝いて
いる風景にしばしば出会います。
その風景こそが、記憶にある稲の姿なのです。
人間のなかにある原風景は、まざまざと残っているものです。
遠い日が確実に蘇ってきます。
残念ながらこの地の稲では、あの日の風景が蘇らないのは少々残
念ですが、それでも田んぼの風景を眺めていると、とても心地よ
いものです。