一代限りの財産

人間の能力は一代限りの財産でしょうか。
もちろん、経営者や政治家一家に生まれれば、経営者や政治家に
なれる確率は高いでしょう。
それでも経営者や政治家の役割をこなしていけるかどうかは、本
人の能力次第です。
他の家系に生まれた人よりも幼いころから経営や政治を学べると
いう環境は優位ですが、それでも本人が獲得する能力次第という
ところでしょう。

そう考えると、世の中はうまくできています。
いろいろな人がそれぞれの能力を発揮していけばよいだけです。
ただし、そのチャンスを掴むための機会は平等でなければなりま
せん。
その意味では、チャンスが多い社会をいかにつくるかが、もっと
も重要ではないでしょうか。

政治家の世襲は、それを受け入れる有権者に問題があるともいえ
ますが、政治制度にも課題があるように思えます。
既得権ですから、なかなか改革はむずかしいところでしょう。
民間企業とて同じです。

それでも人間の能力は一代限りですから、そこに新たな挑戦する
機会も生まれてきます。
自らを磨いていくことは、そのようなチャンスが生まれたときに
のためであり、長い時間軸で行動していかなければならないでし
ょう。

それでもチャンスをつかめないときがあるでしょう。
チャンスを得ることができなくとも私は、そこにはすがすがしい
人生が残るのではないか、と考えています。