権限移譲すると時間がかかる?

権限移譲すると時間がかかるか。
結論から言えば、時間がかかる場合もあれば、
かからない場合もあるというのが回答です。

権限移譲して管理会計を実施する場合、現場の
課長級は大変です。
自分の仕事をおこないながら事業計画を策定す
ることになるからです。
覚悟が必要です。
もっとも、ソニー子会社時代の課長級はみな楽
しんで事業計画を作っていました。
私も人生で一番働いたと思いますが、本当に楽
しんでやったと思います。

今書くとこうなりますが、実際やっている途中
は、締め切りとの闘いです。
権限移譲して事業計画を作ると、現場ではかな
りの時間を割くことになります。
また、課長級の負担も相当なものです。

他方、課長級が策定した事業計画が承認されれ
ば、その後の動きはすばやくなります。
当然ですが、実行者が策定した計画だからです。
毎月、課長会議で進捗報告することになります
が、これはこれで大変です。
役員から文句言われるから?

自分の能力が、衆人の前に丸見えになるからで
す。
適当な答えではぐらかしても、現場責任者がや
る会議ですから、簡単にごまかせません。
厳しい質問が、役員からでなく、まわりの責任
者(同僚)から飛んできます。

役員は、にやにやしながらだまって聞いている
だけです。
たまに質問されますが、役員への回答でも能力
はまるみえでしょうか。
タフな会議です。

私の個人的な考えですが、重要な仕事とはある
程度時間がかかるものです。
無駄な仕事はシステム化することや仕事そのも
のを廃棄する必要がありますが、事業計画や事
業の進捗には、それなりの時間が必要です。
そのためにも管理会計をおこない、事業計画を
現場サイドで策定し、実行し、そして評価する
体制が必要だと、確信しています。