バランス感覚がよい経営者

私の仕事のなかでバランスがよい経営(法人)をさ
れている経営者さんがいます。
まず、きちんと整理された領収書、請求書などが届
くことです。
これができない企業と個人事業主さんは結構いるの
です。
これなら経営者さんがご自分で記帳できるのではな
いか、と思ってしまうくらいですから、私が試算表
を送付する以前に売上、経費、利益の大枠を掴んで
おられるはずです。
さらに、ITに詳しく、いろいろなやり取りはネット
を通してデジタル化して対応ができます。

おそらく、この経営者さんが会計専用ソフトを学べ
ば、すぐに経理処理ができるでしょう。
このようなタイプの経営者さんは経営数字にもバラ
ンス感覚のよさが現れます。
最初にみた交際費について、私は少し多いのではな
いか、と考えておりましたが、通期でみると売上に
対して一定の割合になっており、よく考えて使って
おられることがわかりました。
売上、経費、利益のバランスがよく、いうまでもな
く税金もしっかりと納付しておれます。
もちろん、無借金経営です。

私が仕訳などでミスをして電話を入れても、実にさ
っぱりとした対応をしていただくので、こちらが恐
縮するほどです。
私自身が、この経営者さんの経営を見習いたいと思
うくらいです。

現在、一人で仕事しておらる関係で受注額によって
は、外注さんを入れて仕事を回しています。
これからさらに受注額を上げていくか、現状維持で
経営していくかの分岐点に差し掛かっているように
感じます。

社員を雇用して、経営を次のステージへ上げていく
かどうか、コロナ化の今はむずかしい判断になるで
しょうが、この方の理にかなった経営はいずれ社員
雇用のステージにいくような気がします。

社員を雇用すると一人で経営してた時代と異なり、
それなりに経営に変化がでてきますから、ステージ
が変わる経営のかじ取り、いわば経営判断と実行力
が、改めて試されことになるでしょう。

おそらく経営には、ステージごとのバランス感覚が
強く求められるのではないか、と考えています。
この点を踏まえて、ステージごとに慎重に事業展開
を進めていくことが必要なのかもわかりません。

しかし、経営者になる人たちは、案外、このような
ステージの転換をあっという間にやってしまいます。
だからこそ、私とは違い真の経営者なるのだと、思
います。

企業を伸ばす創業者

私が知る限り、企業を伸ばす創業者は「人の使い方」が
上手です。
まず、人の話をよく聞きます。
もちろん、自分自身で確固たるビジョンをもていても、
よく他人の意見に耳を傾けています。
どちらかと言えば、自分の物の見方や考え方を確認して
いるようにみえます。

また、良き縁を得ています。
とくに創業期、まだ事業がむずかしい時代にいろいろな
相談をするために税理士さんや弁護士さんと巡り会って
います。

このような時代を支えてくれる税理士さんや弁護士さん
は、面倒見がよく、人柄がよいように感じます。
理由は簡単です。
この時代、企業にも創業者にもお金はそんなにありませ
ん。
面倒見がよくなければ、創業時代の企業と付き合ってい
くことはできないでしょう。
私は、このような縁で有能で人柄がよい弁護士さんと巡
り会い、本当によい仕事をさせてもらいました。
そのご縁は、当然ですが、今も続きます。

創業者と良縁で結ばれた税理士さんや弁護士さんは、企
業が成長しても企業を支えているのは言うまでもありま
せん。

このような良縁を授けてくれる創業者に巡り合えただけ
でも、私は幸運です。