個人で仕事をしてみることもわるくない

私は会社を退職して個人事業をはじめましたが、
個人で仕事をするのもわるくない、と思います。
理由は、まず確定申告を自分でやるという税金
との向き合い方が必要になることです。
それに対応して領収書や請求書などの書類を管
理しなければなりません。
これができないと申告どころではありません。
会社員生活では考えられないような煩雑さがあ
りますが、今までほとんど税金に向き合ってい
ませんでしたから、あらゆることを学ぶ機会に
なります。

私は、これまで医療費控除はまったくしたこと
がありませんでしたが、医療費の管理ができる
ソフトを購入し医療費の請求書をもらってきた
ときに必ずソフトへ入力します。
データベース化されていますので、入力さへし
ていれば、医療費控除に必要なデータは簡単に
できあがります。

やよい青色申告オンライン版では、医療費控除
のデータを取り込む機能がありますから、簡単
に税務署提出用のデータが作成されます。
もちろん、ペーパーレスです。

個人で仕事をはじめると経費や控除項目に敏感
になり、毎年勉強しながら確定申告をおこなっ
ています。
このように自分で確定申告することで社会機能
を同時に学んでいるようなものです。

チャンスがあれば、だれでも挑戦してみる価値
があります。

税理士の独占業務

私は税理士の資格をもっておりませんが、記帳
代行をやっております。
どうしてやれるか、と言えば、税理士の独占業
務以外の仕事になっているからです。
記帳代行は税理士業務には含まれていないため、
税理士資格のない者が行なっても税理士法違反
になりません。
記帳代行には、とくに税理士資格が必要ありま
せん。
また、税理士資格だけでなく、記帳代行に特別
な資格は必要ありません。

記帳とは、通帳や請求書、領収書の整理をおこ
ない、仕訳をおこなってお金の出入りや取引を
記録することです。
一般的にいう経理業務のことです。
記帳代行は、領収書、請求書(売上、仕入、経
費)、通帳コピーなどを預かり、その書類をも
とに、仕訳をおこなって毎月のお金の流れや取
引を記録し、試算表や経営上の問題点などを報
告するサービスです。
会社の経理業務を外注しているということにな
るのでしょうか。

それでは、税理士の独占業務とはどのようなも
のでしょうか。
税務代理
税務書類の作成
税務相談
そっけなく言えば、上記の三点です。

具体的に言えば、「税務代理」は、お客様を代
理して、確定申告、青色申告の申請など税務を
代行する業務です。
税理士は、e-Taxを利用して申告書を代理送信す
ることができますので、お客様の電子証明書(
マイナンバーカードなど)は不要になります。
その他、税務調査が入る際に立会いをしたり、
税務署の更正・決定に不服がある場合に代理人
として申立てをしたりすることができます。

「税務書類の作成」は、確定申告書、相続税申
告書、青色申告などの申告書を作成することが
できます。
税務署などに提出する税務書類を作成します。
独占業務である税務書類の作成を、有資格者以
外が業務としておこなうと処罰されます。
ただし、税理士法人などの従業員が、税理士の
指示のもとで行うことは問題ありません。
この場合、従業員が作成した税務書類の責任は
当該税理士にあります。

「税務相談」は、税金に関する相談を受け、助
言するサービスです。
この点は、記帳代行をやっていますと、税務に
関する相談を受けることがありますから、必ず
顧問税理士に相談して対応することになります。
財務など経営全般のアドバイスは、私でもでき
ますが、こと税務に関することは、独占業務で
すし、税法など詳細な情報が必要になりますの
で、顧問の税理士さんに相談したうえで、慎重
な対応が求められるところです。

領収書・請求書との格闘

私自身も確定申告(青色申告)をしていますので、
毎年、伝票との格闘でしょうか。
領収書や受取請求書などの書類は、すぐにたまっ
ていきます。
後でまとめてやろうと考えた瞬間、書類は分類さ
れることなく山になって集合しているものです。
山をみると、さらに高い山になる、という諺でも
できるかのようです。

昨年から私は、空いた時間を利用して領収書や受
取請求書を電子保管しています。
Amazonなどのネット購入による領収書は、フォ
ルダを作成して請求書データで保管し、管理して
ます。
請求書の発行には、今年から弥生会計のMisocaを
利用して電子化しています。

他方、仕事で使用する文具やちょっとした備品な
どを購入するたびに紙の領収書が増えます。
この点は、やよい青色申告オンライン版のスキャ
ンデータ取込を利用して電子保存しています。
このシステムのよいところは、スマホ用の専用ア
プリがあり、スマホのカメラを使って領収書など
をやよい青色申告オンライン版の専用ストレージ
へ簡単に保存できるところです。
しかも、やよい青色申告オンライン版では検索機
能がありますので検索も楽にできます。

私でさへ使えるのですから、若いひとなら、さら
に容易に利用できるでしょう。
このようにあらゆる会計ソフトが電子保存に対応
してきていますので、この機会をとらえてはやめ
に記帳を進め、1月、2月には、余裕をもって確
定申告に臨むことができます。

令和3年度の確定申告は、十分時間をとって仕訳
誤りの訂正や個人事業主にだけある家事按分
(生活費を経費にする)の作業に充てることがで
きました。
時間的な余裕がないと、家事按分に対する細かな
内容把握はなかなかむずかしいものがあります。

電子帳簿保存は、このような体制づくりには、大
きなチャンスになると思われます。
また、このようなことができるかどうかで、次の
ステージの展開も変わってくるのではないでしょ
うか。