この地では、4月29日前後に田植えがはじまり、5月3
日ごろには終了しています。
昔とちがい、大勢で田植えをする光景などまったくあ
りません。
だいたい、農家の方がひとりで田植え機を運転しなが
ら田植えをおこなっており、この当たりの田んぼひと
区画なら1時間もあれば終わってしまいます。
稲刈りは、8月下旬にはじまり、コンバインを使ってお
こないますから、こちらも2時間もあれば終了です。
私がみてきた田植えや稲刈りの景色とは、隔世の感が
あります。
農業的景色と工業的景色の違いでしょうか。
それでも田んぼで暮らす生き物たちにとって水田はな
くてはならいものでしょう。
田んぼの風情は、これから育っていく稲と生き物たち
をみていくなかで感じることができます。
毎年同じ景色をみているのですが、心のなかの原風景
を呼び覚ましてくれるから不思議です。
生き物たち同様、私にとっても、水田は心を穏やかに
してくれるものであり、なくてはならないものなので
す。